こんにちは!あきしのこころのクリニックの秋篠です。
突然ですが、
皆さん、自律神経失調症という病名を一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?
実際、当クリニックにも、これまで説明させていただいた、不眠症、うつ病と同じくらい、自律神経失調症について心配して受診される方が多いです。
このように自律神経失調症は認知度が高い病気と考えられるのですが、実は、国際的な診断基準や明確な検査があるわけではない、ややあいまいな側面のある病気ということは意外と知られていません。
今回はこの自律神経失調症についての話をさせていただきたいと思います。
自律神経は、自分の意志で動かすことのできない神経で、アクセルの働きをする“交感神経”とブレーキの働きをする“副交感神経”という2つの神経から構成されます。この2つの神経で、生命を維持していくのに必要な、呼吸、循環、内臓、発汗・体温調節等の働きをコントロールしています。
通常は、反対の働きをする交感神経と副交感神経が、バランスをとりながら上手く働いていますが、精神的ストレス、身体的ストレス、ホルモンの乱れ、不規則な生活等により、このバランスが崩れてしまうことがあります。
この状態を、自律神経失調症と呼んでいます。
・疲労感、倦怠感
・頭痛、肩こり
・手足のしびれ
・息苦しさ、動悸 ・めまい、立ちくらみ、耳鳴り
・食欲低下、食欲亢進
・腹痛、嘔気
・下痢、便秘
・血圧や脈の異常
・冷え、ほてり
・微熱
・睡眠障害
・イライラ、不安
一般的には、十分な休養・睡眠と適度な運動といった規則正しい生活、栄養バランスのとれた食生活といった生活面の改善のアドバイスに加え、必要に応じて薬物療法や精神療法等を行います。時に、ストレスとなっている状況を改善する環境調整が効果的なこともあります。
自律神経失調症は、身体の病気(身体疾患)の除外が原則です。万が一、ガン、不整脈等の身体の病気があるのに治療しないままでいると、病状の進行、命に関わるような状態が出現し、取り返しのつかないことになる場合もあります。そのため、自律神経失調症かなと思われた場合でも、基本は心配している症状の身体の科(内科、外科、整形外科等)に受診することが大切と考えられます。上記を踏まえ、当院では必要に応じて身体の科の受診を勧めさせていただくことがあります。
今回は自律神経失調症について簡単に説明させていただきました。
「ひょっとして自律神経失調症かも」と悩んでおられる方、身体の科での診察・検査で異常はないのに中々症状が改善せず困っておられる方は、「あきしのこころのクリニック」までお気軽にご相談ください。