頭痛の原因は大きく分けて血管性の頭痛(片頭痛)、肩こりや頚部の疲れからくる緊張型頭痛(筋収縮性頭痛)、頭蓋内の病変からくるほっておくと危険な頭痛(くも膜下出血、脳腫瘍、動脈解離、髄膜炎など)があります。
積極的に検査をすべき頭痛は
①夜間眼が覚めるくらいの突然の頭痛
②今まで経験したことのないような強い頭痛
③いつもの頭痛と痛む場所や痛み方が異なる
④頻度や程度が強くなってくる
⑤50歳を超えてからの初発の頭痛
⑥言語障害や麻痺や感覚障害を伴う頭痛
⑦出血しやすい病気やワーファリンなどの抗凝固薬、抗血小板薬を服用している人
⑧発熱を伴って首が硬くなって前屈、後屈ができない
当てはまる場合は早急にMRIなどの検査が必要です。
キラキラ光ったり白くなって視野が狭くなる閃輝暗点などの前兆のある片頭痛と吐き気や嘔吐を伴う頭痛が周期的(生理周期、気圧の変化、気温の変化など)で生じる前兆のないタイプがあります。
前兆のあるタイプは脳梗塞や心筋梗塞を合併する確率が高くなると言われています。タバコや低用量エストロゲン製剤を服用の方は特に危険度が上昇します。そのため定期的な検査が必要です。
治療はストレスの改善や生活習慣の見直しが必要ですが予防薬と頓服薬が効果を発揮します。
肩こりや眼精疲労が原因となります。
前頭部の締め付けられる頭痛や後頭部の圧痛が特徴的です。動作時やストレッチなどの筋緊張時にズキンとくる後頭神経痛も含まれます。
ストレスや心因的要因で悪化します。
治療はストレッチ、マッサージ、温熱療法のほかバファリン、ロキソニン、イブプロフェンなどの消炎鎮痛剤や筋弛緩剤が効果的です。ただし週3回以上、月10回以上服用すると薬の効果がなくなったり薬物乱用による副作用が生じることがあります。
片頭痛と緊張型頭痛は合併することが多くどちらのタイプか見分けることが難しいことがあります。
締め付けられる頭痛は緊張型、ズキズキする痛みは片頭痛のことが多く、頭を振ったり歩行や階段将校で悪化するのは片頭痛が多いと言われています。判断が難しい場合は自己判断に任せず外来受診してください。