大腸肛門科 痔の治療-京都 四条駅すぐのクリニック

VOL11

おしりの病気「痔」について

消化器外科・大腸 肛門外科・外科

 大垣クリニック
大垣 雅晴 院長

痔について 健康的な生活にとって、「快眠」「快食」は欠かせないものですが、同時に「快便」もとても大切なことです。

ところが、睡眠や食事については人に話せても、排便については人知れず悩まれていて、便秘や下痢、腹痛、血便、便もれなどで困っている方は非常に多くいます。その原因の一つにおしりの病気「痔」があります。

 「痔」は恥ずかしいと思って、人知れずに悩まれておられる方が多いのですが、まず知っておいてもらいたいのは、「痔」はとてもありふれた病気であるということです。実際の数を把握することは難しいところですが、成人の3割以上、実際には5割はいるのではと思われます。これは四足歩行から直立歩行するようになった人間のある意味宿命とも思われます。

 それに加え、現代人はさらに肛門に負担のかかる生活が多くなっています。胃や腸はこころと直結しています。

ストレスがすぐに排便に影響します。運動不足や長時間座っていたり、同じ姿勢でいたりすることは肛門に大きな負担がかかります。

便意をもよおしてもいつでも排便できるとは限らず排便をがまんしてしまうこともよくありません。

食生活の乱れも快便を乱し、痔を助長します。アルコールも同様です。実際に排便時の痛みや出血などの症状が現れてしまうと、排便時の恐怖から便秘やいきみから、さらに痔が悪くなるという悪循環に入ります。

 「痔」を相談したり、診てもらったりすることには抵抗があると思いますが、「痔」を長くわずらうほど肛門機能が低下して治りにくくなります。

また「痔」と思っているものに少なからず癌(がん)などの病気が隠れていることもあります。

少しでもおしりや排便に気になることのある方は、ほんの少し勇気を持って専門の医師に相談されることをおすすめします。

おしりの症状

おしりの症状として、肛門の痛み、出血、ふくらみ、かゆみ、排便しにくい、便が細い、などがあり、そうしたことが起こると痔になったかなと思われるのではないでしょうか。肛門の出口付近は痛みやかゆみを感じやすい部分で、奥の方になると痛みは感じにくくなっています。

痛みがある場合は出口付近に痔があり、痛みがあまりなく出血があるときはもう少し奥の方に痔がある場合が多いと考えてください。

痔の実際の病気

代表的なものに「痔核」(いぼ痔)、「裂肛」(切れ痔)、「痔瘻」(あな痔)などがあります。

●「痔核」(いぼ痔)

痔核-いぼ痔肛門クッションと呼ばれる血管の豊富な排便に大切な役割を果たしている組織が、損傷し異常に腫れた状態を言います。

排便時に出血しやすく、いぼが肛門の中から飛び出てきたり、肛門の外にいぼができたり、肛門の出口付近のものは痛みがあります。

痔の中で最も多い病気です。

 

●「裂肛」(切れ痔)

裂肛-きれ痔肛門の出口付近が切れたり、裂けたりする病気です。

便秘の方に多く、硬い便をしたときに起こり、排便時に痛みと出血を伴います。慢性化すると、肛門が硬く狭くなってしまい、さらに切れやすくなるという悪循環に陥ってしまうことがあります。

 

●「痔瘻」(あな痔)

痔ろう-あな痔肛門から入った細菌のために肛門の周囲に膿瘍(うみ)がたまり、うみが肛門周囲の出た後、トンネルが残った状態を言います。

膿がたまっている状態を肛門周囲膿瘍といい非常に強い痛みがあります。

一度できたトンネルは自然には治りにくく、おしりがべたついたり汚れたりする状態がずっと続きます。

 

痔の治療

●「痔核」(いぼ痔)の治療

生活習慣の改善や薬物療法を行いますが、ある程度進行したものには、手術やゴム輪結紮、注射による硬化療法が必要となってきます。

それぞれの治療法に長所と短所があります。

 

●「裂肛」(切れ痔)の治療

生活習慣の改善や薬物療法で治療可能なことが多いですが、肛門狭窄を来たし排便困難なものなどは手術治療が必要になります。

 

●「痔瘻」(あな痔)の治療

自然治癒することはまれなため、基本的には手術治療が必要となります。

手術を含め、治療方法については、その必要性、治療方法、治療をした場合に起こりうる合併症、などを専門の医師と十分に説明を聞き、納得のいくまで話し合ってください。また日帰り手術も可能となってきています。

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